他県の方に、よくきりたんぽとはどんなものかと聞かれる。
 先日、滋賀の方から依頼があり、「オナラの話 パート2」は次に回して、きりたんぽについて綴ってみようと思う。

結論から先に述べよう。きりたんぽは鍋料理ではない。
   
 よく鍋料理として紹介されるが、違うんです。きりたんぽとは、「総合食」なのです(新宿のラーメン屋「桂花」は、かつてこの名称で、豚骨ラーメンとサラダのセットを売り出していた。1970年後半の話)。それだけで、ことが足りる。それだけで栄養がすべてとれる。それだけで満足する。それだけでつまみになる。きりたんぽは万能選手なのであります。いわば、ごった煮ですから。
 また、もてなし料理でもあります。お客さんが来るとうちの母は、きりたんぽをつくる。他県からのお客さんには、喜ばれる。はじめはそのごった煮ティックな外見に「なんだこの食べ物は?」と、ちょっと戸惑うようだが。
 作り方を紹介しよう。
  ①ご飯を炊いて、半分くらいつぶし、粘りを持たせる。
 ②杉の角棒(長さ30cm)のまわりに、張り付け、たんぽじょう(がまの穂みたいな)にする。ここでできたものがきりたんぽだ。
 ③あぶる(いろりや薪ストーブなどで)。
  ※店で買ってくれば、ここまでは省略できる
 ④鶏ガラで濃厚な、油ぎとぎとのスープをとる。
 ⑤鶏肉、野菜(ネギ、キノコ、ゴボウなど)、糸こんにゃくを鍋に入れて、しょうゆで適当に味付けする。
 ⑥きりたんぽを適当な大きさに切って鍋に入れ、味がしみこんだらセリを放つ。
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だいたい夜に作られ、夜に食べるが(当たり前か)、次の朝に食べるのが最高にうまい!きりたんぽにつゆがしみこみ、半分崩れかかり(わざとそのようにゆるく作る)、鍋の中で、具とスープが渾然一体となっている。もう、考えただけでつばがでますな。
 
 とまあ、こんなところなのでありますが、読者の皆様に忠告したいことが。
 スーパーやデパートや宅配便などで、全国で「きりたんぽセット」なるものが簡単に手に入るようになったが、あれはやめた方がよろしい。スープが上品すぎて、全くうまくない。
 あのセットを食べて、「きりたんぽはおいしくない」と誤解される方が多く、地元の者としては、大変心苦しいわけである。。
 では、どうすればよいか。
 具やスープが入っていないセット、というか、きりたんぽだけを購入して、上記のような作り方で作ることだ。
 そのきりたんぽも、つなぎとして小麦粉が入っているようなものはやめた方がよろしい。粉っぽくて、崩れにくくて、朝の最高のきりたんぽが味わえないのである。きりたんぽは、朝に食べるためにあるものといってもよい。

 ところで、きりたんぽの起源について言及するのを忘れていました。マタギたちの携行食としてだそうです。焼きおにぎりの形状が変わったものですな。それを山に入っておつゆで煮て食べたんでしょうな。ここは憶測。

 というわけで、朝のきりたんぽは、最高です。
 

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