「うぅ…きぼじわるい…、おら帰る」
中央町「釣り吉」で、K嬢は戦線を離脱。
そもそも、今回彼女は、戦隊モノに出てくる紅一点が通常時に着ているような、底の高いブーツ(しかも履きにくい)にスカートに短めのジャケットという服装であったのが悪かったのかもしれない。いや、もしかしたら、来る前から具合が悪かったのかもしれない。だって寒かったし。
 とにかくK嬢はタクシーに乗って帰っていった。それからが長かった。家に帰って3:40。チヒロちゃん、ありがとう送ってくれて。

 さて、今回の居酒屋放浪記は小生のもみあげにそよ風を吹かせてくれる人、美容院「basara」を経営なさっているsaraさんをお迎えして、かくも盛大にとり行われた。saraさんは美容院の軒下にいる蝙蝠の画像を投稿してくれるいい人で、K嬢とかK君とかYちゃんが、つまりみんな髪を切りに行っているお店の人で、ほんで、これまでの放浪について知り、「ぜひわたしも参加したい」という意欲をお持ちになったのが今回の参加のきっかけだ。
 いや、初対面は十文字町の「村さ来」でした。飲み物をごちそうしていただき、やっぱりいい人だ(小生とK嬢はこうゆう人に弱い)。

 ところでなぜ横手なのか?それは、「今回は足下を見つめ直そう」というK君の提言が元だった。いつも観光気分であちこちの居酒屋を覗いてまわり、たまに失敗もしつつ冒険をして楽しんでいたのだが、それだけではだめだ、と。他の地域の人にも誇れるような地元での居酒屋ライフを送っていなければダメなのだ、と。
 そういうわけで、今回は我々の居住地が隣在する横手市中央町近辺であります。

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 待ち合わせは、横手駅です。雪祭りが行われる直前の日曜日なので、かまくら(まだ中をくりぬいていない)があちこちに立っています。…かまくらって、「立つ」と言っていいのだろうか?「ある」というべきなのだろうか?かまくらって、建造物としてはどういうジャンルに分けられるのだろうか?まあいいや。誰か考えてくだされ。
 キオスクで立ち読みしていると、3人が登場。オリジナルメンバー3名であります。いつものようにゴルゴノボティーンに送ってもらいました。帰りがけにK嬢はお駄賃を渡したとのこと。いい娘だ。ほんで、ノボティーンが「よごでなら、食い道楽いいんでねが?」と推薦していたからというわけでもないのだが、最近オープンした「食い道楽駅前店」に入る。まだ5時。やる気満々です。
 もともとこの店は、「美入野」というスタンド割烹(?)だったのだが、店を閉めて食い道楽に変わったのだ。うれしいことに、横手店(元からある方)にいた元気なおばちゃんがいる。この人がいるとさらに飲む意欲がわいてくるのです。 ここのウリは居酒屋だけど「中華」だそうで、いろいろとある。そのメニューたちのなかでK嬢が選んだのは、「肉団子の甘酢あんかけ」。彼女はこうゆうのに弱い。あと、適当にいろいろ頼む。アジの開きの骨が着いている側の骨の周りの乾いている薄い膜をペリペリとはがして食べるのが好き。熱燗を飲む。
 熱燗といえば、Kくんが「ぬる燗でお願いします」と前述のおばさんとは違うおばさんに申告したところ、「うちではぬる燗出来ないんだよねー。熱燗持ってくるからそれ冷ませばぬるくなるんでないのー」とまくし立てられ、それはぬる燗というよりも燗冷ましとしかいえないのだが、K君は「はい」と言うしかなかったのだ。
 それにしても冬のビールは寒い。と思っていたら尻のあたりが薄ら寒い。よく見てみるとすきま風が。詰め物をして暖かく飲む。


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 小1時間ほどいて食い道楽駅前店を出る。saraさんが到着しそうな頃合いだ。と、ちょうど着いていた。はす向かいのホテルのところで手を振っている。タクシーで来たとのこと。仲間が1名増え、5名でさっそく今回の注目店、「いちもつ」へ向かう。つーか、この店名は店に着いてから知って、かなり衝撃を受けたのだが、「モツで一番になりたい」からこういう名前にしたのだそうな。それにしても、心に強く残る名前であります。
iza-yoko2.jpg ここはとにかく安かった!一人1,500円かかったかどうか。それほど長居しなかったせいもあるのだが、画像にあるモツ鍋(ジンギスカン鍋にキャベツをのせ、その上にモツと豆腐を置いてからめながら焼いて食べる)と、いちもつサラダ(すごい名前だ)、その他何品かを頼んでの値段。これだけで十分魅力のある店だといえる。しかしながら、モツを食べられない人は、食べるものがないかもしれない。微妙~。あと、換気がイマイチで、煙で胸を悪くするものが何名か出る。これが前述のK嬢の戦線離脱に繋がるのだ…。
 ところで、店の主が元気いっぱいである。「すいませーん」と呼ぶと、「はいただいまー!!」と叫びながらガシガシ階段を(3階まである)上がってくるのだ。こういう店は好感が持てる。飲み屋は、酒と肴と人である。三拍子揃っている店には再び訪れたくなるのだ。

 次は特にどことも決めず、中央町を奥の方に歩いて行く。こないだ結婚したSくんが彼女と行こうとやたらあちこちにリサーチした辛い辛いキムチチゲを食べさせる店の前まで来るとあとは店がない。仕方がなく引き返し、前から気になっていた「釣り吉」をK君に覗かせ、人がいなかったので入ってみる。ドキドキ!!
 入ってビックリ。おじいさんが三人将棋盤を囲んでいる。常連さんが将棋をしているのだ。なんだかいいなあ。その方たちが(一人は店の主だった)席を空けてくれて、座敷に上がる。渋い。とても渋い店内の様子。 魚介類が得意なようで、主はかなり釣りをする人であるらしく、釣り大会のトロフィーがずらりと並び、何が出てくるのかワクワク。メニューは特にないのだ。こういう店、結構好き。選ぶの面倒だし、店の人が出してくれるものを食べたい。
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 出てきたのは、カレイの煮付けと、烏賊をいしる(魚醤の一種)につけて焼いたもの。煮付けをK君が絶賛!確かに旨かったのだ。熱燗がガンガン進む。静かな店の中で、相変わらずアホ話をしながら飲みは進む。
 そうしたなかで、トイレ通いを続けていたK嬢がついに決心。「おら先に帰る~」というわけで、仲間が一人減り、でもあんまり気にせずに四人で飲み続ける。

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 さてそろそろ締めくくりの時間である。日曜日もやっているBAR、「アルカディア」へ向かう。フィギュアやプラモデルが多数展示されていると聞いていた。行ってみるとあるはあるは、トイレ入り口の隣の小部屋に所狭しと並べられている。一見の価値有り。よくもこんだけ集めたモンだ。
 皆、好きなものを頼み、小生は確か1杯目はジントニック(太田和彦氏のまね)、2杯目は「ブラッディーメアリー」。これにハマった。タバスコや塩コショウが出てくるわけでもないのに、味付けしてないのに辛いのだ。聞いてみると、唐辛子ウォッカを使っているとのこと。これは旨い。もう2杯くらい飲む。最近ショートカクテルはやめたんだ。熱燗をガンガン飲んだあとのショートカクテルで記憶がなくなる方程式が成立するから。
 山形篇では気づかなかったのだが、Yちゃんって、カクテル強い!ショートカクテルをどんどん頼んで飲みまくる。saraさんはマイペースで飲みながらYちゃんと水母の話。小生もちょっと飼ってみたいと思うのだ。夜、電気を消して暗闇で見るので、光って欲しいなあ、水母には。夏は一緒に海水浴に行きます。
 Kくんは水を得た魚のように、バーテンとシングルモルトウィスキー談義に花を咲かせ、ウィスキーを飲み続ける。今日のK君は絶好調だ!!K嬢が具合悪かった分、エネルギーがたっぷりあったんだな。

 この飲み会を通して、ちょっと緊張気味だったかもしれないsaraさんはずっとニコニコしてて、コウモリの話を熱く語ってくれたのだが、実は小生の方が緊張していたのかも知れぬ。
 この2週間後、saraさんに散髪をしてもらう。おまかせ、と言っていたわりに、「これはどうでしょう?」と、ソフトモヒカンの写真を見せられ、「それはちょっと…」と腰がひけてしまった小生はやっぱり気が小さい小市民だ。H君に気持ちよく洗髪してもらい(ちょっと寝た)、いよいよ髪を切ってもらう。ハサミでのレザーカットは引っぱられててちょいと痛いのだけど、仕上がりはとても好き。髪がいろいろな長さになっているから。ふわふわした感じになるし。
 というわけで、もみあげを特に素敵に仕上げていただき、そのままでもそよ風が吹くようで、久しぶりに結構短くなったのだが、いい感じ。帰り際にモリジ(蝙蝠)を見せていただき、ゴム手袋で触っていたら突然羽を広げたモリジは店内を飛び回り始め、まだお客さんもいるのにいっこうに降りて来ず、basaさんは「ホーンデッド美容室だ」と呟き、小生はそのまま辞去したのだった。 後日、「ちりとりではたき落としました」との報告がsaraさんからあり、さらに、先日、近所に異動することになったと電話したら、「モリジは旅立ちました」とのことで、川の方に飛んでいったそうです。確か。

 次はホントにいよいよ「居酒屋放浪記仙台篇」!!「源氏」への憧憬…。カウンターで寝るぞ!

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