仕事の帰りが遅くなったのをいいことに,夕食を食堂でとって帰ることにした。
夜になってからやっている食堂は少ない。
いや,ないわけではないが,20時には閉店してしまう。
その中で,酔客も相手に営業していると思われる「池田屋食堂」は
もしかしたら22時を過ぎてもやっているのかもしれぬ。
前に飲んだ3次会で行ったことがあったから。

で,横手駅(絶賛改築中)のそばに車を止めて「池田屋食堂」に向かう。
大変残念なことに,これほど立派な駅前食堂なのに,
山海堂刊の『駅前食堂』には掲載されていないのだ。
残念。

で,店に入る。
横手駅目の前の噴水脇に店はある。

ikeda01.jpg
店内はカウンター席とテーブル席と小上がりに分かれている。
お好みに応じてどうぞ。
テーブル席は,大昔のカップル喫茶(※)のように背もたれが高い。
※若者向けの軽音楽やクラシック等を流し,
 同伴席は薄暗い店内で背の高いソファーが列車のように同じ方向を向いていて
 個室風に利用できるスペースとなっていた。
 中学~高校,大学生などがおとなしく抱き合うなどの利用が多かった

そこまでしなくても。
で,迷わず<ラーメン>を,総白髪の腰がやや曲がったチャーミングな婆ちゃんにオーダー。
すると婆ちゃん,
「ワン中華でーす」と厨房に連絡。
特に返事はないが伝わったようではある。
それにしても「ワン中華」とは。大正の時代モダンで鳴らしたのであろうか。
関係ないか。

先客は一人。
新聞を読みふける。
そして小生の後客(こうきゃくというのか)が一人。
入ってくると大正モダンで鳴らした婆ちゃんが「おかえり~」と迎える。
そして,特に注文も訊かずに厨房へ「お願いしまーす」と連絡。
これはどういうことか。

それにしても食堂の食べ物って安い。
これをご覧じろ。

ikeda02.jpg
かけそばかけうどんは250円である。
1000円あれば4杯食えます。
あと,おもしろいのが,ラーメンと味噌・塩ラーメンの値段は違うのに,
チャーシューを乗せると一律の値段になるところだ。
ということは,味噌チャーシューと塩チャーシューがお得だ,ということになりますな。

などということを考えているうちに,先客にモダンの婆ちゃんが
「はい,鍋できましたよ~」
とお盆に小振りの鍋が煮えたぎっているのとご飯を乗せて供する。
肉鍋かなんかだろうな。
ちなみにメニューには載っていないぞ。
ムムム。

で,その直後に小生にも届く。
これだ。

ikeda03.jpg
<ラーメン> 400円

何だか幻想的な写真になりました。
本物はそれほど幻想的ではありません。
つゆが実にまろやか。醤油味の角立ったところがない。
具は,ネギを中心とした十時配列崩れ型。
ネギ,海苔(小さい),メンマ,ナルト,チャーシュー。
チャーシューは噛み応えのある味のよくしみたもも肉だ。
麺が小生には柔らかすぎる。
そしてつゆが熱い!!
一気呵成にはいけず,粛々とすする。

そうしているうちに,お帰りなさいと迎えられた後客にも食事が供せらるる。
定食のようだ。
「はいどうぞ~」と婆ちゃんが置くと,その後客,
「おっ,今日は刺身ですか…」
とコメントし,あとは黙々と食べている。
「今日は」,ということはつまり,昨日もその前もあるのではないか。
そうすると,そうやって一人で来ているのも理由があると思われる。
もしかしたら,単身赴任者と契約して(あるいは会社が契約して),
夕食を摂る場所になっているのかもしれない。
もしかしたら、肉鍋の先客も同様かも知れぬ。

そんなわけで,単身赴任者を支える(多分)「池田屋食堂」でありました。
婆ちゃんは,腰は曲がっていても実に安定感のある持ち方で
食べ物を持ってきてくれるであります。

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