あっという間に3日目だ。
ゆうべそれほど深酒をしなかったこともあり、さっさと起床。
ホテルでは無料の朝食を摂れたのだが、せっかくだから、昨日見つけた喫茶店で
モーニングをしようと、身支度を調え、荷物を預け、さっさと出立。

徒歩5分ほどのところに昨日は元気に開いていた喫茶店のシャッターは
無情にもおりたまま。
先に進めば開いている店もあるだろうと、元気に歩を進める。
一応、本日の会場である長良川国際会議場方面に向かって。
なかなか開いている店が見つからぬ。
日曜日のせいもあるのだろう。
著しく剥き出しになっている送水口を発見。

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ここはおそらく換金所。

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アーケードには多種多様な状態の送水口が潜む。
さらに、こんな小路を発見。

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当時の高邁な理想が伺える、素晴らしい名前ではないか。

そして、つげ義春好きは全国至る所にいる。

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空き腹を抱えつつもちょっと探索して、
また進路を長良川方面にとる。

ゆけどもゆけども喫茶店は見つからず潔くバスに乗る。
地図によると、岐阜公園の入り口付近にはコンビニエンスストアがあるので、
そこでパンや牛乳を買って、長良川を眺めながら朝食にすれば良かろうと、
半ば諦めの心境だったわけです。

で、岐阜公園入口でバスを下車。

すると、マンション(すごい名前だ。「輝く性的衝動」?)の1階にレストランが見える。
朝なのに店内には照明が点いている。

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おそるおそる入店。
店内には先客が2名。
店の人が見あたらないが、座って待とう。

少しして、妙齢の女性が出てきて、
「営業は8時からですが、待っていていただいてかまいません」
というようなことを小生に告げ、去っていった。

で、ホテルでもらった朝日新聞を熟読。
と、続々お客さんが入ってくる。
すごいぞここの店。
で、程なく先ほどの妙齢の女性(つまりお婆さん。小柄で上品)がオーダーを取り始める。
メニューなど見せぬものだから、とりあえず「コーヒー」と平凡な注文。
ちゃんとモーニングは付いているのだろうね、と半ば祈るような気持ちで。

そうしている間にも続々お客さんが入ってくる。
観光客風の人もいれば、地元の人と思われる人たちもいる。

順次、飲み物が届けられる。
コーヒーしかこない。
で、訊いちゃった。
「何か食べ物はありますか?」

すると先ほどの店員さんが
「モーニング出てますからね」
と答える。
この「出ている」というのは、「出ます」と解釈して良いのだろうか。
良いのだろう。
で、ちょっと安心してコーヒーを飲んでいるとモーニング登場。

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これが夢にまで見た(見てないけど)小倉トーストなのか。
しかも、きっと、要らないという人もいるのであろう、
はじに遠慮気味に添付されている。
遠慮なんて要らないのだ。
スプーンでのばし、あんこの領地を広げるのだ。
温泉卵も大変嬉しく、おいしくいただきました。

お会計して驚愕。
驚きの380円。
コーヒーだけの値段でも安いと思うが、
それにモーニングまで付随しての値段だ。
モーニング文化、万歳である。

まだまだ時間がある。
長良橋から、鵜飼いする川を見学しようかと移動。
すると、遠くに、川の中に人がいるのが見える。

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漁?

長良橋を渡り、国際会議場へ赴き、会場で売っていた名産物をこれ幸いと買い込み、
シンポジウムに参加、というか聞いただけだけど、
帰り際に目の前に座っていた女学生のジャケットの襟が裏返ってますよと
怪しまれるのをおそれずに指摘したら、
その友達にまで笑顔で会釈され、
嬉しいような恥ずかしいようなほんのりとした気持ちで国際会議場をあとにしたのであった。

駅前に移動して名鉄にて中部国際空港に移動するべく切符を購入。
さてきしめんでも食うたろかと店を探してもない。
讃岐うどんの店くらいしかない。
やはり名古屋でないと駄目なのか…。

仕方なく、駅の下にあるスーパーで昼食を買い求めることに。
さんざん、馬鹿みたいに迷ったあげくちらし寿司と餃子を購入。
いろいろ荷物を抱えてレジに並んだら、前にいた女性(お婆さん)が
「仕事の方、先にどうぞ」
と親切にも通してくれた。
これはきっと、荷物を入れたバッグに、裸の大将がリュックに刺していたように、
昨夜買ったビニール傘を刺していたからなのだろう。
ちょっと、そういう感じの“仕事の方”に見えたのだろう。
不憫に見えたのだろう。

ありがたく、先に会計してもらい、駅に行って改札を抜け、ホームで特急を待つ。
中部国際空港直通だから、大変楽だ。
で、乗車して昼食を広げた。

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思いの外、ちらし寿司は上げ底なのであった。

特急は名古屋駅を通り過ぎ、中部国際空港へ。
空港できしめん食えるかな。

着いてみると、ものすごい人だ。
荷物を持って歩きにくい。
時間がそれほどない。
きしめんの店はあるようだ。
しかし、離陸時刻まで30分ちょっとだ。
これはもうあきらめるしかないのだ。

あぁやっぱり2日目の朝に、モーニング食べた後でもいいから、
思い切って食べるべきだったのだよ。
あの幅広の麺を食うてみたかった。
きしめんよきしめんよ
君への憧憬の念は広がるばかりなのだが、時間がないのだ。
ま、いつか食えるでしょう。

潔くあきらめて機内へ。
歩いて乗るタイプの、細い飛行機。
しかもプロペラだ…。

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まとめ
愛知と岐阜は同じ文化圏。しかし岐阜にきしめんは、ない。多分。
東海地方の居酒屋でお通しは出てこない。多分。
そして、モーニング文化は、偉大だ。
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