故あって上京いたしまして、そのついでというのも何だが、
築地に宿泊して、朝飯は築地で食おう、という昔年の願いが遂に成就した。

ふと目を覚ますと、出撃予定の5:00を1時間近く過ぎているではないか。
慌てて着替え、出陣だ。

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ホテルを出て歩いて1分で目的地目の前の交差点。
花の都大東京は、夜も昼もなくヒトも車も行き来しているものです。
早速の第一目的地、日中はヒトで溢れかえっている<中華そば>の『井上』だ。

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親父さんが一人で調理しているこのお店、若い者が注文をきき(といってもメニューは<中華そば>のみだが)、
代金650円を先に受け取り、出来上がるとその人のところに持ってきてくれる。

驚いたのが、隣の店舗の場所をも吸収合併してしまっていたところだ。
確か隣には別の店があったはずなのだが、その場所にはステンレスのテーブルと壁沿いにはカウンターが
設置され、歩道にもテーブルが置かれ、食べるスペースとなっていたのだ。
井上人気、大したもんだ。

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で、『井上』の<中華そば>。

驚く無かれ、チャーシュー麺ではないのに、厚切りのチャーシューが5枚も乗っている!!
これは嬉しい。
テーブルの上には胡椒、唐辛子の他におろしにんにくも。
2日目の仕事に勢いをつけるべく、ちょびっとにんにく投入。
そもそも醤油味のラーメンにはにんにくは合わないと思うのだが、勢いをつけるべく投入。

前の晩、液体を摂取するばかりであまり固体を摂取していなかったため、腹ぺこであった。
であるから、非常に美味しくいただいたのだが、まぁやっぱりというのが化学の味だ。
これは前からそうらしいということを聞いてはいたのだが、別にそんなの大切なことではない。
だってそもそも市場で働く人たちが腹を満たすための食べ物であって、
ラーメングルメの皆さんや食べ物観光のヒトたちをを満足させるための一杯ではないのだ。
だから、これでいいのだ。

満足して食べ終え、丼をカウンターに持参し、辞去。

かねてからの予定通り、もう一軒行くべく、腹ごなしにちょっとぶらぶら。
空はすでに明るみ、ヒトたちの往来は激しくなっている。

場外を軽く一周したところでスタート地点に戻り、大森である。

『井上』に向かうべく通り過ぎたときにはいたはずのヒトが、店に誰もいない。
無人の店のカウンターに座り、いずれ戻ってくるだろうと<合いがけ>に意識を向け、集中を高めること
約3分。
親父さんが新聞を携え、「どうもすいません」と戻ってきてカウンターをくぐり、店に立つ。
すかさず、<合いがけ>を注文だ。

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盛るだけなのだから、さっさと出てくるものと思いきや、親父さん、牛丼のアタマの部分を実に丁寧に
盛りつけてくれている。
この牛丼、豆腐も入っているすき焼き風なのであるのですな。
食べて分かった。
カレーはもちろんかけるだけですぐ。
が、さらに親父さん、皿の周りのカレーやら牛丼の液がこぼれたところをきれいにぬぐい取って
くれているではないか!!(画像を見るとちょっと残っているけど)
当時店には小生しかいなかったからかもしれないが、
その心意気やよし!!
と内心快哉を叫び、いざ、取りかかる。

小生の好みとしては、合いがけでも別々に食う、である。
まずは牛丼部からであるが、豆腐の旨さに刮目したぜよ。刮目したのだ。
舌触りと味のしみこみ塩梅がなんともいえず、旨い。
市場のファーストフードとはいえ、一食済ませた後とはいえ、旨い。
物言わず(当たり前か)がつがつと食べ、カレーに取りかかる。
カレーの味をどうこう言うつもりはない。十分旨い。
市場のファーストフードなのだ。
腹が満たされればいいのだ。

数々の口コミを見ると、よくもまぁそんなにこだわりのコメントをかけるものだというくらい、
どうのこうのと書いているが、そこそこ旨ければいいのだこのようなところの食べ物は。
観光客や味にうるさい人々のための食べ物ではないのだ、これらは。

というわけで、朝から大いに食い、昼食は当然摂らず、なんと夜七時半くらいまで
飯抜きだった自分の不規則な生活ぶりは軽い呵責というか後悔のようなものと共にあるのだが、
そんなの関係なく、満足の朝飯だったわけであります。

帰秋してから職場の上司に聞いた、『やじまん』に今度は是非とも行ってみたく思う。
2時間くらい待たなきゃ食えない寿司屋とかは行かなくていいのだ。
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